教科書供給の仕組み



1.教科書供給業者

教科書の発行の指示を承諾した教科書発行者は、教科書を各学校まで供給する義務を負います。
しかし、教科書発行者自身が各学校まで確実に教科書を供給することは事実上困難です。
そこで教科書発行者は、この義務を履行するために、教科書供給業者と次のような教科書供給契約を結んで、供給を行っています。

(1)教科書・一般書籍供給会社

各都道府県ごとにおおむね1箇所ずつあり、その数は全国で53です。(付表4(2)参照〕   教科書・一般書籍供給会社は、その管内の教科書取扱書店の選定、教科書の需給調整・過不足調整、残本の回収と返送、教科書代金の回収等の事務を行います。また一般書籍や教材の卸売も行います。

(2)教科書取扱書店


教科書取扱書店は、教科書を学校に直接供給する機関であり、通常は一般の書店がこの業務を行っています。全国3,513あります。(平成19年4月)

2.教科書の供給の仕組み

発行者は教科書・一般書籍供給会社や教科書取扱書店へ送本し、教科書取扱書店から学校へ供給されます。(図6参照)(自ら荷造発送を行う設備を有しない発行者は、教科書の配送や代金回収等の業務の全部(または一部)を配送業者等に委託しています。)
 なお、送本終了後における追加注文の場合は、原則として教科書・一般書籍供給会社を経由して供給される仕組みとなっています。



3. 調整本、常備本

教科書の迅速確実な供給は、学校教育上極めて重要ですので、発行者は調整本、常備本を設けて供給にあたっています。

(1)調 整 本

教科書の需要数は使用年度の前年度の9月に把握されるため、学年当初の必要冊数と合致しない場合があります。
このような場合、児童生徒の学習に支障がないよう、教科書・一般書籍供給会社に調整本が保管されています。


(2)常 備 本

学年中途の転入生のために一定冊数の常備本が教科書・一般書籍供給会社等に常備されています。

4.教科書の一般需要への対応

科書や生涯学習への国民の関心が高まるなか、各県の主要都市などに教科書常備書店が増設されており、教科書・一般書籍供給会社等のホームページの充実により、一般の方々が教科書を入手しやすい受注・配送体制の整備が進んでいます。